住宅相談

住宅ローン 固定と変動 どっちがいいの?

これは永遠のテーマですね。

先日、保険相談のお客様から他に気になることはありませんか?とお聞きしたら「住宅ローンの見直しも考えている」とのこと。

詳しくお聞きすると、変動から固定にするか検討している、とのことでした。

【現在の条件】

適用金利  0.8%
残高    2,600万
返済期間  30年
返済金額  82,000円

残高、返済期間ともまだまだ先は長いので、「この先金利上昇することを恐れて」の検討です。

一方、借換え対象は全期間固定のフラット35、現在の固定金利は概ね1.3%前後です。さらに借換えには諸費用が掛かってきます。

金利が上がり、諸費用も上がる。
金利上昇リスクを回避するためとはいえ、どれくらい返済額が変わってくるのか、計算してみました。

借換え先【フラット35】

適用金利 1.3%
借入額 2690万円(諸費用含める)
返済期間 30年
返済金額 90,000円

利息合計    560万円

今現在の金利比較だと結果は明白なのですが、恐れているのは金利の上昇です。

では、どのくらい金利が上昇したら今の固定金利に変えたほうがメリットがあるのでしょうか?

こちらも試算してみます。

仮に、変動金利が5年ごとに0.25%ずつ上昇したとします。

その場合の月々の返済額

~5年 : 84,000円
~10年: 87,000円
~16年: 89,000円
~21年: 90,000円
~26年: 91,000円
~30年: 92,000円

利息合計 517万円

最後の5年間は適用金利(※)2.3%です。

このローンの優遇金利(※)は通期で▲1.675%でした。
店頭金利(※)は2.3% + 1.675%なので3.975%となります。

過去に店頭金利(※)3.975%になっていたのはいつの時代でしょうか?

平成7年頃です。

 

結論が出ました。

この方は「このまま現状維持」が最も良いと判断いたしました。

 

理由としては、最も大事なポイントになりますが、
「元本が大きい時はなるべく低い金利で返済すること」です。

この選択が最も効果が高く、総返済額を抑えることに繋がります。

 

さらに、変動から変動への借り換えの場合も検討しました。

現在の変動金利(2020年6月)は0.4%代の金融機関もありますが
月の返済額が多少減る(約2,000円)程度で、借換え諸費用を含めるとむしろ総返済額は増加すると試算できました。

 

借換えには手間も時間もかかります。もちろん借り換えによるメリットが出る方もいらっしゃいます。

が、今回の相談者様の場合は当てはまりませんでした。

 

当初の懸念「金利上昇」については金利が上がっていく前までに繰り上げ返済をしていけばよいとアドバイスさせて頂きました。

 

繰り上げ返済は金融機関にもよりますが、まとまったお金でなくても都度受付が可能な場合もあります。ネット経由でしたら手数料も無料の場合が多いようです。

重要なポイントになりますが、繰り上げ返済は残高が多いほど効果的です。

 

仮に200万円を10年貯蓄してから返済するのと都度20万円を10年返済し続けるのでは都度返済の方が10万円以上総返済額が減ります。

 

貯めてドンと返すより、数万円でも都度返済していく方が有利です。

 

ただし、どうしても将来の金利上昇リスクを避けたいというのであれば、フラット35を選ぶとよいのではないでしょうか。

 

※新築の場合は住宅ローン控除があるので制度をしっかり利用した後に繰上返済をするのがベスト。2020年12月末までの入居なら13年間控除がされます。

 

当社ではフラット35を取り扱っておりますが、ファイナンシャルプランナーとして「お客様の利益」が第一優先なので取り扱い商品だからとゴリ押しすることはなく、きちんと比較検討の材料を提供してご判断いただくようにしています。

 

タイトルの、どっちがいいの?の答えは
どちらも「正解」です。

 

なぜならお客様の状況によって変わるからです。

 

気になる方は初回無料でローン診断をいたしますので
気軽にお問い合わせください。